当院では小児から80代の方まで矯正治療を受けられています。
患者さん自身のお口の中がどうなっているのか。
咬み合せ、残っている歯と顎の骨や歯肉の状態など治療に必要な詳しい診査を行い、その情報を患者さんにお示し、
その上で治療の進め方、方法、予算の見積りなどじっくり話し合って、納得、了解の元に具体的に治療を行います。
当院が考える、矯正歯科とは?
歯並びが悪いと見た目が悪いだけでなく、ものをきちんと噛む事が出来ない、
発音が上手く出来ないなどの問題が出てきます。
さらに、歯の清掃が隅々まで行き届かず、
むし歯や歯周病などの病気にかかりやすくなります。
お子様の場合、成長期にあたりますので、
顔の表情や骨格にまで影響が出る可能性があります。
矯正歯科とは、お口の中に専用の矯正装置を入れ、 ゆっくりと歯の位置を元通りにしていく治療になります。
ただ歯並びを治し、口の中を正常にするだけではなく、健康面と共に精神面の向上を目指す事が矯正治療の本当の目的なのです。
矯正というと、歯に金属をつけるのが嫌だ…と思われる方も多いと思いますが、
最近では目立たない透明の矯正装置が普及してきています。
矯正にご興味のある方はスタッフまでお問い合わせください。
後藤吉平歯科で利用している矯正装置について
Tip-Edgeブラケット 目立ちにくいセラミックブラケット
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アメリカの矯正歯科医、Dr.Peter C.Keslinge氏が考案した矯正治療で、
今までの矯正治療の概念を覆す画期的な治療法です。
早い方では治療期間が 最短6ケ月 で終了する事が出来ます。
また、当院ではセラミックブラケットという
透明で目立ちにくい装置を利用しています。
ワイヤーを白いものにし、
透明のブラケットを組み合わせることで、目立ちにくくなります。
写真の右半分が従来の金属製のブラケット、左がセラミックブラケットになります。
急速拡大装置
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ほとんどの不正咬合(受け口)は、上顎の幅が狭いという問題をがあります。
顎の骨自体や歯の並びが狭く内側に傾いていると
歯を並べるためのスペースの不足が生じます。
そこで、お口の中の幅を広げて歯を並べるためのスペースを
獲得する必要があります。
そこで、上顎の骨の継ぎ目を拡大して骨ごと拡大する装置が急速拡大装置です。
急速拡大装置は、 上あごの骨が完全に成長しますと効果が得られないので、
14歳頃までが適齢期ですが、高校生までであれば効果を得られます。
取り外しができないので、装着直後は「食べづらい」「しゃべりづらい」「痛み」など
違和感を感じられる場合がありますが、 少しずつ慣れていきます。
着脱式ではないので、日々の調整が必要なく確実に矯正できる装置になります。
3Dリンガルアーチ
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「3Dリンガルアーチ」の特長として、
・見えない
・お手入れが楽
・第一大臼歯のコントロール(位置、傾斜の修正)ができる
などがあります。来院時に調整する装置で、
患者さん自身で取り外すことはできません。
TPアーチ(トランスパラタルアーチ)
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歯を抜いて矯正治療する場合に奥歯が前に動いて来ない様にする補助的な装置です。
ワイヤーが内側で奥歯での固定ですので、目立ちにくい装置です。
見えない矯正装置「クリアライナー」
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透明なプラスチックのマウスピースを使用する矯正の一つで、
製作過程にコンピューターを使用して製作される正確な矯正装置です。
ワイヤーやブラケットを使用せずに歯並びを治すので、
装着していても外見上ほとんどわかりません。
自分での着脱も可能で、食事、歯磨きなどいつもどうりにできます。
同じマウスピース矯正にはインビザラインがありますが、大きな違いは
・インビザラインに比べてさらに薄く、見えにくい
・素材が、軟性と硬性の2種類があり、矯正力が優しく痛みにくい
・装置製作までの時間が短い(インビザライン:約2ヶ月、クリアライナー:約3週間)
・新しいテンプレートの制作にそのつど歯型をとる必要がある。(インビザラインは初回のみ)
・矯正中のむし歯治療が可能
になります。
当院では、矯正中のむし歯治療ができる事からクリアライナーを使用しています。
舌側矯正 ストレートワイヤーシステム
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舌側矯正は、表面上見えないという最大の利点を得る反面、舌の痛みや話すときと噛むときの障害、舌側の歯肉炎といった不快な制約があり 、表側に矯正歯科装置を装着する治療に比べ、治療期間や毎回の治療時間が長く、治療費が高い、といった不満がありました。
このような問題点を改善し、患者様にとって快適な治療が可能となるよう開発されたのがストレートワイヤーシステムです。
1.薄くて小さく、全体的に丸みを帯びたデザインになったことにより、患者様の舌感が良好に改善されました。
2.装置が小さいことにより、噛みにくい・話しにくいなどの不快感が解消しました。
インプラント矯正
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通常の矯正はお口の中の奥歯と前歯にワイヤーやスプリングをかけて引っ張り合います。ですが、必ず反作用が生まれて、本来移動したい歯の隣の歯など全てが動いてしまいます。
そのデメリットを解消するために考えられた方法が「インプラント矯正」です。
インプラント矯正はマイクロ・スクリュー・インプラントを
骨の中に埋入して完全な固定源とします。
骨は歯のように移動する事はありませんので、反作用をなくすことが出来るのです。
インプラントには生体親和性の高い材料でもあり、骨と結合するチタンを利用しますので安全です。
インプラントを埋入することで、今までの矯正治療では考えられないような歯の移動が可能になり、
ワイヤーのみの矯正に比べて、約半分くらいまでの期間短縮が可能です。
小児矯正の場合はヘッドギアをかぶらなくてよくなるケースもあります。
もちろん矯正が終了したらインプラントは取り除きます。
リップバンパー
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リップバンパーは、下顎の奥歯をもっと奥に移動させたい場合に使用する装置です。
唇の筋力を使って奥歯を押して矯正をします。
お子様の矯正治療
近頃の若年者は、凸凹の歯ならびや噛み合わせの悪さが目立ちます。
これらを総称して「不正咬合」といいます。
「不正咬合」は咀嚼器官の健全な成長発育を妨げるばかりでなく、
全身の健康にも悪影響を及ぼし、
時には心理的なコンプレックスを招くことさえあります。
矯正治療とは不正咬合を良い歯ならび、
良い噛み合わせにして健康な体と心をつくるための歯科治療なのです。
予防矯正
お子様の歯並びについて...
これって本当に大丈夫??いつまで様子を見たらよいでしょうか?
歯列不正の傾向は遺伝も含め悪癖などを早期に気づいて手を打つことがその予防につながります。
成長・発育を利用した機能的矯正治療をお勧めします。
咬合の発育と矯正治療
乳歯が生えはじめてから10数年を経て永久歯咬合が完成します。この間、咬合に不正が生じた場合には通常、
次のように二期に分けた矯正治療をします。
初期治療(早期治療、一期治療)は3歳~12歳までの永久歯咬合完成前の段階で、良好な咬合が形成されるように誘導する咬合育成の治療です。
この時期は旺盛な成長発育があるので比較的単純な装置で歯の位置や、顎骨の位置関係の
改善を行います。
本格治療(二期治療)は永久歯咬合がほぼ完成し、大きな成長発育の時期が過ぎてから、厳密に歯を動かして良い咬合を形成するために固定式の留め具(マルチブラケット装置)を用いて矯正します。
不正咬合の主な原因
不正咬合によるデメリットについては、以下の図をご覧下さい。
また、不正咬合の原因については、以下のようなことが考えられます。
遺伝
子が親に似るのが遺伝です。あごや歯の形は遺伝しやすいので顔も似てきます。例えば親が著しい受け口ですと、
子も同じく受け口になる可能性があるわけです。
でも心配はいりません。その症状がはっきり現れるのは第2次成長期を迎える12歳以降のことですから、
それ以前から対策を講じておけば不正は最小限に抑えることができます。早めに矯正医にご相談ください。
病気
「鼻づまり」や「扁桃腺肥大」は口で呼吸するので歯列の横幅が狭くなり、上の前歯が押し出されて上顎前突
になります。 顎骨の中にできた腫瘍やのう胞によって歯が著しく移動することもあります。
癖
乳幼児の指しゃぶりは正常な行動とされていますが、乳歯が生えそろってから永久歯が生えるまで長期にわたって
指しゃぶりが続くと開咬という不正咬合になったり、時には上顎前突になったりします。
その他いつも唇を噛んでいたり、タオルを噛むなど口にまつわるいろいろな癖があります。
乳歯のむし歯
むし歯を放置すると痛みばかりでなく、噛み合わせもズレてきます。
時にはあとから生える永久歯の形成不全や位置異常を招きます。
乳歯の早期喪失
永久歯は前へ前へと動く修正があります。例えば6歳頃に生える第一大臼歯は前方の乳臼歯が崩壊したり脱落すると
直ちに前方へ移動してしまうので、そこに生える永久歯の場所がなくなります。
結果として凸凹の歯並びができるのです。 八重歯はその代表例です。
歯の交代のトラブル
乳歯から永久歯に交代するいわゆる混合歯列期は6歳頃から12歳頃までの数年間です。
その間に永久歯の生える順序が乱れると歯列や噛み合わせの形成が妨げられ、不正咬合になります。
以下のような歯の交換の問題がみられたら、小児歯科医や矯正医にご相談ください。
- 埋伏(まいふく)
時期になっても萌出(ほうしゅつ)してこない歯を埋伏歯といいます。この例は後ろの歯が寄ってきていました。埋伏歯と前後の歯に留め具をつけて本来の場所に牽引しました。
- 癒着(ゆちゃく)
歯槽骨と歯の根が結合した状態を癒着といいます。癒着が起こると周囲の歯より低い位置になります。その高さのズレにより、前後の歯が移動し咬合が悪化します。乳歯の奥歯によく見られます。 乳臼歯が癒着し(△印)、前後の歯が覆いかぶさっています。矯正装置で前後の歯を押しもどし、癒着歯を抜歯して次の永久歯(▲印)の萌出を助けました。
- 外傷(がいしょう)
転んだり打撲して歯が破折、移動、脱落することがあります。
この例では、打撲して前歯が上方へ移動していましたので(▲印)、場所を確保して本来の位置へ戻るように
誘導しました。
小児矯正治療Q&A
- Q.痛みますか?
- 装置をつけた後や調整した後2、3日は多少の痛みを感じる場合があります。
- Q.通院の間隔は?
- 矯正装置を使う動的治療中は、月に1度のペースで通院になります。保定期間に入ると3~6ヵ月1度の通院となります。
- Q.治療期間中にサッカーなどスポーツはできますか?
- 通常のスポーツなら基本的に大丈夫ですが、激しいスポーツや格闘技は装置が唇や歯ぐきにぶつかりケガをする事が
あります。心配な場合は、担当医と相談のうえマウスガードなどを使用し、スポーツを楽しんでください。 - Q.装置をつけているとしゃべりづらいですか?
- 当初は少ししゃべりづらくなりますが、慣れれば普通に話せるようになります。
- Q.装置が壊れたときはどうしますか?
- そのままにしておくと口の中を傷つけたりします。すぐに担当医に連絡し、指示に従ってください。
- Q.むし歯は全部治療してから矯正歯科へ行ったほうがいいでしょうか?
- 痛みがあるような場合は別ですが、まず矯正歯科でむし歯を治す時期や方法の相談をし、治療方針が決まってから
先生の指示によりむし歯治療をしても大丈夫です。 - Q.歯を抜かないで矯正治療ができますか?
- あごと歯の大きさや、上顎と下顎のバランスが良い状態で歯が並ぶためのスペースがあれば、抜歯せずに治療します。子どもの矯正治療は顎骨の成長を利用できるので歯を抜かずに済むことが多いようです。抜歯するかどうかは精密検査に基づいた正確な診断によります。
- Q.治療後に歯が元にもどりませんか?
- 矯正装置をはずすと歯は元の場所にもどろうとするので保定装置を使います。使用期間は通常2、3年ですがもっと
かかる場合もあります。
保護者の皆様へ
ジュニアの矯正治療は、活発な成長発育と高い適応能力によって良好な結果が得られます。
すなわち、矯正治療による歯やあごの移動は咬合の改善のみならず、咀嚼機能の向上につながるのです。
いわば矯正治療の本質ともいえましょう。お子さまの咬合が心配な時は、早めに矯正専門医にご相談ください。